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AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナルの再認定試験を受け合格した

※アイキャッチはAWS Japanブログから使用させていただいています。
2022年に取得したAWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル (AWS SAP)の有効期限が迫ってきていたため、先月再認定(更新)試験を受けて合格し、無事に更新することができました。
これからAWS SAPに挑戦される方や、これから3年後に更新試験を受ける私のために、勉強法などをメモがてら残しておきたいと思います。
無事AWS SAPの再認定試験合格しました。自信なかったからほっとした pic.twitter.com/jF6aSK8Jro
— Tick (@ticknical) April 26, 2025
私について
- AWS使用歴は公私合わせて10年程度
- 業務ではオンプレでの開発がメイン(時折触る程度)
- 趣味でやっている個人開発ではガッツリAWSでサーバレス
勉強方法
本来の有効期限が今年の5月中旬くらいまでだったため、年明けくらいから準備を始めました。 とはいえ、序盤はあまりやる気がなかったため、実際本格的に試験勉強をしていた期間は2〜3ヶ月くらいだったと思います。
参考書を読む
ちょうど去年の年末に「AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル 第2版」が発売されたので、買って通勤時や暇な時間に読みました。
この本は初めてSAPに挑戦する際も買って読んだ本です。 出題範囲となっているAWSの各サービスについて、初めに一通り解説されていることや、各出題分野の傾向や各章の最後に確認問題が付いていたり、模擬問題が1セット分付いていたりと、初めてAWS SAPに挑戦される方には良本だと個人的に思います。
しかし、私は結局本を読むのに飽きてしまって長続きせず、半分いかないところまで読み進めるのを辞めてしまいました。 試験のバージョンは違いますがSAPは一度合格している資格なので、模擬問題やった方が効率いいよなと途中で思ってしまい、模擬問題をひたすら解いていく戦略にシフトします。
各試験に初めて挑戦する場合、まずは参考書から入ることをおすすめします。 この本のような参考書を買って読んで方が網羅的に知識を得られ、その後の効率が違ってくると思います。
公式の模擬試験を解く
ここまではあまり試験勉強に身が入っていませんでしたが、正式に試験日程を予約してからようやく本腰を入れて勉強し始めます。
とりあえず、AWS-SAP-C02の受験は初めてだったので、サンプル問題を解いてみます。 そして、AWS公式の模試を受け勘を取り戻します。
この時の正答率はどちらも5割程度で、合格ラインから2割ほど足りない状態でした。
Udemyで問題集を買って解く
次に、Udemyで模擬問題集を買って解き始めます。
今回はたまたま目に付いた「AWS Solution Architect Professional (AWS-SAP-C02) 演習テスト」を買い、通勤中や合間合間で解いていきました。 皆さんご存じの通り、Udemyは頻繁にセールをやっているので、問題集を買うのであればその期間で買いましょう。 今回この問題集は1800円で買えました。
3年前にSAPの試験対策を行っていた時は、Udemyの演習モードがiPhoneと相性が悪いのかなかなか使い勝手が悪かった記憶がありました(PCでないとなかなかキツかった)。 しかし、今回は演習モードがだいぶ改善されていて、外でも快適に試験対策に打ち込めました。
模擬問題集を2セット分くらい解いたあたりから、個人的に危機感を持ち始めます。解いた2セットのどちらも正答率が合格ラインの75%を超えなかったためです。 実際の試験では採点対象外の問題が10問含まれるため、全体で75%正解できている必要は必ずしもないです。 が、どの問題が採点対象外かは分からないため、採点対象外の問題も含め合格ラインの750点を超える気概で望まないといけません。
そのあたりから、以下の流れで勉強を進めるようになります。 アウトプットと言うほどでもないのですが、Twitterに調べたことを書いておくことで、その後の記憶定着もよかった気がします。
- 問題を解く
- 間違った場合問題集の解説を見る
- 知らなかった場合、検索してそれについて解説している記事を見る
- 調べたこととURLをTwitterに書く
Amazon S3で転送時の暗号化を強制する場合、ACLではなくパケットポリシーに、"aws:SecureTransport"を書かないといけないのねhttps://t.co/6ARNo8chVX
— Tick (@ticknical) April 15, 2025
苦手分野の克服について
模擬問題を解いていく中で、他分野と比較して体感で正答率が低かった、ネットワークとAWS Organizationsについて集中的に学習しました。
ネットワーク
ネットワークは実務でもなかなか触れないので、模擬問題でも正答率が低いと感じている分野でした。 そのため、AWSから出ている動画を見てDirect Connectを実際にVPCに繋ぐ際のモジュールや、AWS Site to Site VPNの使いどころなどを改めて勉強しました。
AWSを会社全体で使う際のネットワーク構築はCCoEなどの横断チームが受け取っているため、各サービス担当はVPCの中くらいしか弄れる余地がないんですよね。
また、VPC内でもゲートウェイ型エンドポイントとインターフェイス型エンドポイントの区別が付かなくなっていたりしたため、そのあたりもドキュメントやBlackbeltの資料を見返しました。
AWS Organizations
AWS Organizationsはプライベートのアカウントでも使用することができるため、前々からひとりAWS Organizations環境を作って遊んでいました。 しかし、SCPやタグポリシーなどを使って統制を効かせている状況ではないので、Organizationsについて突っ込んで聞かれると間違ってしまう分野でした。
Organizations周りについても、間違ったら都度検索して知識を身に付けていくようにしました。
試験当日
試験は渋谷のテストセンターで受けてきました。 コロナ禍の間にオンラインでも試験を受けられるようになっていますが、テストセンターで受けた方がトラブルが発生したときも、なんとか対応していただけるだろうと思っています。
試験中は2時間くらいで75問を解き終わり、残った1時間でフラグを立てていた箇所の見直しを行いました。 1周目が終わった時点でフラグを立てている問題が30問程度あり、回答への手応えの無さを伺わせます。
また、AWS認定試験を約3年ぶりに受けたのもあり、試験のシステムがいろいろ変わっていて驚きました。 まず、画面の色と文字が変えられるようになっていてとても助かりました。背景黒に文字色白のダークモードで試験を受けられたので、目の疲れをある程度抑えることができました。
合否についても、前回受けたときはその場で分かるようになっていましたが、その場では合否が表示される時間が経たないと分からないように変更されており、最後の最後で少し焦りました。 結果が分かるまでかなり悶々として過ごしていました。
試験は12:00〜15:10の間で受験し、合格に気がついたのは当日の20時過ぎ頃でした。 結果、スコアは852点で合格でした。試験中に感じた手応えの割には、おそらくあと数問分は誤答できる余裕がありましたね。
受験後、結果を待っている間に調べた際「CredlyとAWS認定アカウントを連携している人は、Credlyからデジタルバッジが発行されるとお知らせメールが届く」というような記載がネットにありました。 しかし、今回SAP更新の私にはメールは来ず、サイレントでCredlyにあるデジタルバッジの有効期限が延長されていたことで、合格したことに気が付きました。
この時点でAWS認定アカウントのマイページから、今回のスコアレポートも確認できるようになっていました。
最後に
AWS好きを自負している身としては、SAA, SAPは今後もできる限り維持していきたいなと思っていたので、今回無事更新できてよかったです。 またそのうちにSAPの試験バージョンが変わっていくとは思いますが、現行のAWS SAPを受験される方の参考になれば幸いです。
余談ですが、2024年の9月にAWS認定試験の新問題形式が発表されています(試験対策しているときにいろいろと動画を見ていたら見つけた)。 新しい問題形式では、ある作業を行う際のステップを並び替えで答える問題など、これまでの丸暗記では問題を解くのが難しくなるのだろうと思います。
ピアソンVUEにAWS認定試験のデモが用意されており、そこで新問題形式のデモ問題が解けるようになっていました。 SAPの試験バージョンが上がる際は、この出題形式での問題も出てくるんだろうなと思いますので、3年後また更新試験を受ける際はしっかりと対策してから臨みたいと思います。